2020年から小学校、2021年から中学校でプログラミングが必修化になり、プログラミングへの関心が高まっています。
でも、プログラミングは、算数や国語のような教科とは違って、新しい分野です。
なのでご家庭でどんな準備をしておけば良いか、なかなかイメージができない方も多いのではないでしょうか?
今回は、小学校のプログラミング教育が始まることに伴って、ご家庭でもできる「4つの準備」を解説していきます!
目次
プログラミング準備1 小学校のプログラミング教育について知ろう
まずは、小学校でどんなプログラミング教育が行われるのか知っていきましょう。
どんな授業が行われるか知っていくことで、家庭での学習内容や学習方法などの計画を立てやすくなります!
小学校のプログラミングは既存授業の中で行われる
プログラミング教育は、新しく「プログラミング」という教科ができるわけではなく、算数や理科などの既存授業の中に取り入れられて、実施されます。
そのため、算数や理科の教科書の中でプログラミングを扱うページが出てきます。
算数のプログラミング
以下のような出版社でプログラミングが扱われています。
- 出版社:大日本図書
- 内容:プログラミングにちょうせん!・正多角形をかこう
- 出版社:東京図書
- 内容:プログラミングを体験しよう!・数の並べかえ方を考えよう
算数の授業例は、以下のページで詳細を解説していますので、どんな授業が行われるか見てみると良いでしょう!
理科のプログラミング
理科は、例えば以下の出版社で扱われています。
- 出版社:大日本図書
- 内容:私たちの生活と電気・プログラミングを体験してみよう!
- 出版社: 教育出版
- 内容:電気の利用・プログラムを作成してコンピュータに命令を出してみよう
小学校ではプログラミング習得が目的ではない
ここまでで、教科書によってプログラミング学習の内容が異なることが見えてきたと思います。
また、2020年に改訂される新学習指導要領でも、明確なプログラミングの学習内容は明記されていないため、どんな授業になるかは各自治体や学校によります。
では、そうすると今からご家庭では何を学んでおけば良いのでしょうか?
その疑問を解決するには、プログラミング教育の目的を把握する必要があります。
実は、小学校でのプログラミング教育は、プログラミング技術の習得が目的ではありません。
授業の中では、論理的思考力(プログラミング的思考)を身につけたり、授業内容をより理解するためにプログラミング教育が行われます。
そのため、プログラミング言語を覚えるといった教育ではなく、 プログラミングで必要な思考力 を鍛えたり、授業で出てきた内容をプログラミングを使って理解を深める目的で、プログラミング教育が行われます。
小学校でのプログラミング教育の目的の詳細は以下で解説しています!
そのことから、ご家庭でも、特定のプログラミング言語の使い方や文法を勉強しなければいけないということはありません。
では、 何を学んでいけば良いかというと、以下をやっていくのがおすすめです。
- 小学生も扱える、プログラミング的思考力を鍛えるようなアプリ・ソフトを使ってみる(下記でも紹介していきます!)
- 授業内容を予習して先に理解しておく
プログラミングの考え方に少しでも慣れたり、授業内容を理解しておくことで、授業でもスムーズについていくことができるようになるかと思います。
プログラミング準備2 パソコンを使って慣れていこう
ここまでは、小学校でのプログラミング教育の内容や目的について知ることが一つ目の準備と解説してきました。
では、二つ目の家庭でできる準備ですが、それは「パソコンを使うことに慣れていく」ということです。
パソコンよりスマホを持つ家庭が増えている
すでにご家庭でよくパソコンを使っている場合は大丈夫ですが、最近はスマホやタブレットがメインでパソコンを使わない家庭も多くなっています。
※総務省の発表によると、2017年のスマートフォンとパソコンの世帯保有率は、スマホがパソコンを上回っています。
- モバイル端末の保有率:94.8%(うち、スマホは75.1%)
- パソコンの保有率:72.5%
そうなると、パソコンでのキーボード操作やマウス操作などをする機会があまりないため、授業でパソコンを利用する際に戸惑ってしまう可能性もあります。
キーボードやマウス操作は練習しておこう!
パソコンでプログラミング学習をする場合は、キーボードやマウスなどの操作が必要になることが多いため、練習しておくと良いでしょう!
キーボードであれば、カナ入力(可能であればローマ字入力)ができるようになると、ゲーム作成時に文字やタイトルなど入力するときに役に立ちます。
また、マウス操作も、右クリックや、ドラッグアンドドロップのやり方を覚えておくことで、プログラミング作業がスムーズにいくようになります。
そして、インターネットでの検索の方法も学んでおくと、何か分からないことがあったりしたときに調べられるので、検索の練習もおすすめです。
もし家庭にパソコンがないときはどうすればいい?
もしご家庭にパソコンがない場合は、プログラミングを本で学ぶ方法もあります。
例えば、ルビィのぼうけんという本は、パソコンを使わず、パソコンやプログラミングの基本的な知識を学ぶことができます。
また、これを機にパソコンの購入を検討するのもアリかと思います!
最近のパソコンは、お子さん向けの機能も付いたパソコンが販売されているので、安心して使わせることもできるようになってきています。
例えば、こんな機能が付いたパソコンも!
- 丈夫で壊れにくい
- 有害サイトをフィルタリング
- 利用時間を決められる(夜中は使えないなど)
小学校、中学校でもプログラミング教育が行われるようになるので、パソコンの練習もかねて検討してみてはいかがでしょうか?
プログラミング準備3 プログラミングのソフトを使ってみよう
三つ目の準備としては、プログラミングのソフトを使って、実際にプログラミングをしてみるということです。
本やネットで調べて学習するだけだと、プログラミングがどういうものなのかイメージが難しいと思います。
なので、やはりパソコンやタブレットを動かしてプログラミングを体験してみることがおすすめです。
はじめはビジュアルプログラミング言語がおすすめ
初めてプログラミングをさわる、あまり慣れていないというお子さんには、ビジュアルプログラミング言語を利用するのがおすすめです。
ビジュアルプログラミング言語というのは、動作内容などが書かれたブロックを組み合わせていってプログラムを作る言語です。
視覚的な操作でプログラミングができるため、初心者や小学生でも扱いやすいものが多いです。
ここからは、いくつかおすすめのプログラミング言語を紹介していきます。学校の授業でも使われる可能性もあるので、使い方を慣れておくのも良いでしょう!
おすすめプログラミング言語① Scratch(スクラッチ)
アメリカのマサチューセッツ工科大学で開発されたプログラミング言語です。
だれでも直感的にプログラミングを学べるように開発されており、教育用のプログラミング言語として、世界中で使われています。
動作や操作が書かれたブロックを組み合わせて、プログラムを実行することで、すぐにキャラクターが動きだし、プログラミングをすぐに体験することができます。
また、ブロックの組み合わせで、様々なゲームを作ることができるため、基本的なことから、応用までレベルに合わせたプログラミングをすることが可能です。
そして、自分が作ったゲームを世界中に公開することもできます。
公式サイトへのアクセスはこちら!
おすすめプログラミング言語② Viscuit(ビスケット)
プログラミング言語の研究者 原田康徳氏によって開発されたプログラミング言語です。
自分で絵を描いて画面上に配置し、「メガネ」という名前のツールを使って、それを移動させたりすることができます。
「メガネ」という仕組みを使って、お絵かき感覚でプログラミングすることができるため、文字を使わないでプログラミングができるのが特徴的です。
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他にも様々なプログラミング言語があるので、気になるものを試しに使ってみてはどうでしょうか?
プログラミング準備4 プログラミングのイベントに参加してみよう
ご家庭でもできる四つ目の準備は、プログラミングのイベントに参加してみるというものです。
近年、プログラミングの関心が高まっているため、プログラミングを学べるイベントが増えてきています。
プログラミングをまずは楽しんで体験してみたいという場合は、ゲーム作成やロボット作成など気になるイベントへの参加がおすすめです。
手軽に参加できるプログラミングイベントに参加しよう
プログラミングイベントの特徴として、持ち物が特に必要なく手ぶらで参加可能であったり、親子で参加できたりするものも多く、手軽に参加ができます。
家ではなかなかプログラミングを学ぶモチベーションがわかないお子さんも、イベントでゲーム作りやロボット作りをすることで、プログラミングを楽しむことができます。
参加費もそこまで高くなく、土日に参加できるものであれば、プログラミング体験として参加することで、プログラミングがどういうものかや、他のお子さんがどんなプログラミング学習をしているか知ることができるでしょう。
関東で土日参加できるプログラミング体験イベント/施設を以下の記事でも詳しく紹介しています。
学習塾が実施するプログラミングイベント参加もおすすめ
学習塾や、プログラミング専門の塾でもプログラミングイベントを行っているところがあるので、近所にそういった場所がある際には、行ってみるのもおすすめです。
家庭学習だけだと、何か分からないことがあった際に聞く人がいないということもありますが、こういった塾のイベントですと、専門の講師がいるので、分からないことをすぐに聞くことができ、効率よく学習を進めることができます。
またこういった塾では、レベル別にイベントが分かれていたり、初めての方は格安で参加できるようになっていたりと、塾ごとにいろいろな工夫がされているので、比較するのも面白いかもしれません。
まとめ:プログラミングに関心を持っていこう!
2020年から始まるプログラミング教育向けて、ご家庭でできる準備について解説してきました。
四つの準備がありましたが、共通して一番大切なことは、プログラミングに関心を持っていくことです。
どんなプログラミング授業が行われるのか、どんなプログラミングイベントがあるかなど、親御さんもプログラミングに関心を持っていくことで、積極的にプログラミング教育に携わることができ、お子さんが学習方法で迷ったときにもサポートが可能になると思います。
小学校で新しく始まるプログラミング教育は、これからもいろいろと改善されていく点もあるかと思いますが、関心を持ち見ていきましょう!